世帯合算で高額療養費を受け取る条件
2026年10月時点
高額療養費は1人ずつ判定するだけでなく、同じ月に家族それぞれが医療機関を受診した場合や、1人が複数の医療機関を受診した場合に、自己負担額を合算して判定できる「世帯合算」という仕組みがあります。合算した額が自己負担限度額を超えれば、超えた額が払い戻されます。ただし、70歳未満の方は1つの医療機関ごとの自己負担額が21,000円以上のものだけが合算の対象になるなど、いくつかの条件があります。1人分では対象外と思っていた月も、家族の分を足すと対象になる場合があるため、条件を確認しておきましょう。
ポイント
- 合算できる「世帯」は、同じ健康保険に加入している被保険者とその被扶養者です(協会けんぽの場合)。別々の健康保険に加入している家族は、この合算の対象に含まれません。
- 合算できるのは同じ月(1日から末日まで)の自己負担額です。
- 自己負担額は医療機関ごとに計算し、同じ医療機関でも「医科入院」「医科外来」「歯科入院」「歯科外来」はそれぞれ別に計算します。
- 処方せんによる調剤薬局の自己負担額は、処方せんを発行した医療機関の自己負担額に合算して計算します。
- 70歳未満の方は、1つの医療機関(上記の区分ごと)の自己負担額が21,000円以上の場合のみ合算できます。70歳以上の方は自己負担額をすべて合算できます。
申請の流れ
- 同じ月に家族(同じ健康保険の被保険者と被扶養者)が支払った医療費の領収書を集めます。
- 医療機関ごと、入院・外来・歯科の区分ごとに自己負担額を分け、70歳未満の方の分は21,000円以上のものを選びます。調剤薬局の分は処方せんを出した医療機関の分に含めます。
- 合計額が世帯の自己負担限度額を超えているか確認し、超えていれば高額療養費支給申請書を加入している保険者に提出します。協会けんぽの場合、申請できる期間は診療月の翌月1日から2年です。
必要なもの
- 健康保険高額療養費支給申請書(加入している保険者の様式)
- 同じ月に支払った医療費の領収書(合算する金額を確認するため)
よくある質問
Q. 具体的にはどのように合算するのですか?
例えば70歳未満で区分エ(月額上限61,500円、令和8年8月〜令和9年7月診療分)の世帯で、同じ月に夫がA病院で40,000円、妻がB病院で30,000円を支払った場合、どちらも21,000円以上なので合算でき、合計70,000円のうち上限を超える8,500円が支給される場合があります(2026年10月時点、厚生労働省資料より)。
Q. 21,000円未満の支払いは全く合算できないのですか?
70歳未満の方の場合、1つの医療機関(区分ごと)で21,000円未満の自己負担額は合算の対象になりません。70歳以上の方は金額にかかわらずすべて合算できます。